大人のADHDは愛着障害が原因

大人になってから（高校生ぐらいから）ADHD傾向があると思い当たる人がおられると思います。

じつは、幼児期からあるADHD（発達障害といっしょくたにされやすいですが、ADHDは特質のひとつと考えます。）

と大人になってから気が付くADHDは起因が全く別物（後天性）であることが

コホートの研究からも分かってきています。

大人の愛着障害が起因のADHDの原因

コホートの研究によると、愛着障がいが原因の可能性が高いという研究データがあります。

これは、親から受けた虐待やネグレクトなど極度のものも含め、幼児期に自己受容や自己肯定感を育ててもらえなかった、

親から否定ばかりされて共感してもらえなかったなど、

小さなことの積み重ねなどからもADHDと類似した症状が起こる事が分かっています。

例えば、兄弟喧嘩をした際に親から『お姉ちゃんなんだから我慢しなさい。』など理由も聞かずに

また共感されず理不尽に怒られた。

自分が選択したことや、やりたいことに対して『こちらの方が得なのでこうしなさい。』など選択を否定された。

自分の意思でしたいことを認めてもらえず親の意見を押し通される生活が続いた。など

自我を繰り返し潰されるケースなども当てはまります。

また、希望しない中学受験を強引にさせられたり、偏食などの食事の偏り、

学校のいじめなどで社会的疎外感を与えられたり、友達から否定され人格否定されたなどの問題

こどもの成長時期の環境の影響も強く受けることが大人のADHDを発症させることが分かっています。

大人の愛着障がいが原因のADHDの特徴と症状

・自己管理ができない。

・スケジュール管理ができない。

・忘れ物が多い。

・部屋が片づけられない。

・復習ができない。

・何事も忘れるのが早い。

・気が付かない。（浮いてしまう）

・いじめにあいやすい（初対面なのに嫌われてる感がある）

・コミュニケーションが苦手

・内向的

・肥満傾向

などが一般的に上げられる愛着障害が起因のADHDです。

大人から発症したADHDは治ります。

先天性の幼児期のADHDは、それなりのミスをしない為の対策が必要となりますが、

大人から発症している愛着障害が起因のADHDは改善が認められています。

特に共感力を大切にする女性に多い傾向があります。

この場合、親からのケアを望むよりも第三者に手伝ってもらっての改善が有効です。

夫婦などのパートナーの協力が望ましいです。

心のストレス、心理面が大きい割合をしめていますので

共感してもらえる言葉がけを積極的にしてもらい自己を認めてもらう経験が重要です。

話を傾聴してもらい、共感してもらえること。

ご夫婦で難しいという場合は、プロのカウンセリングを利用するのも手です。

大人の愛着障がいADHDを改善する為のまとめ

たくさん共感をして自己を認めてもらうと、

人の脳は前頭前野が元気になります。

脳内ストレスが減り、心理状態が良くなるため脳内の視界がぱっと開けるとともに、

脳が正常に機能し始め、忘れ物が減るなどの効果が徐々に認められています。

初めは、やはりマルチタスクに脳が動くのを補助する為に仕事の管理はツールやアプリ、

付箋管理などタスクの管理が必要です。

そして、必ず運動を積極的にすることは最低限必要です。

また、年月を重ねると蘇り思い出し機能が脳内ホルモンで正常に動き出すため

複雑ではないもの、生活に支障が出ない自己管理ができるようになっていきます。

複雑なものに関しては、正常な脳機能の人でも40代に差し掛かると認知能力の低下で加齢により抜け落ちが起こりますので

これはADHDとは線引きが必要です。

食生活や運動はどれをとっても必要になりますが、愛着障がいがある方は

ぜひコミュニケーションは共感してもらえる人たちと行う癖付けをしてみて下さい。

意見を否定され続けるような環境にいると症状は悪化しますのでご注意ください。

愛着障がいは当院でも得意分野としてカウンセリングを行っていますので

一度ウエルカムカウンセリングへお越しくださいませ。