寝る前にスマホが手放せないあなたへ睡眠不足の原因:リベンジベッドタイム・プロクラスティネーション

「リベンジ・ベッドタイム・プロクラスティネーション」とは?心理学から読み解く“夜更かしの正体”

リベンジベッドタイム・プロクラスティネーションという言葉をご存じでしょうか?

Revenge Bedtime Procrastination

「寝なきゃいけないのに、やめられない夜更かし」それは単なる怠けや意志の弱さではなく、現代人特有の心理現象かもしれません。
この記事では、リベンジ・ベッドタイム・プロクラスティネーションという概念を心理学の視点から解説し、そのメカニズムと抜け出すためのリベンジ・ベッドタイム・プロクラスティネーションとは?睡眠不足の心理的原因と抜け出す方法を紹介します。

リベンジ・ベッドタイム・プロクラスティネーションとは?

「Revenge Bedtime Procrastination(リベンジ・ベッドタイム・プロクラスティネーション)」は、日中の忙しさで失われた“自由時間”を取り戻そうと、夜間に意図的に睡眠を後回しにする心理的な行動パターンを指します。「眠らなければいけない時間にあえて眠らず、自分の時間を確保しようとする」現象です。

特に、仕事や育児などで自分の意思で時間を使えない人が、「せめて夜くらいは自由にしたい」と感じ、睡眠を後回しにしてしまう傾向があります。
これが続くと、慢性的な睡眠不足の原因にもなり、生活の質が大きく低下してしまいます。

もともとはSNSから広まった言葉で、現代人の自己決定感の喪失やストレスの蓄積と深く関係しています。

=『寝る直前にスマホをダラダラ見てしまう心理』
=日中に感じた「自由のなさ」「満たされなさ」の反動
最近テレビやSNSでもよく取り上げられてる話題のひとつです。

夜、ベッドに入ったのに寝る気になれない。
眠いはずなのに、スマホを手放せない。
SNSを眺めたり、動画を見たり…気づいたら夜中なんてことも多いかもしれません。

明日になってほしくないよ~など原因は様々です。

つい夜ふかししてしまうあなたへ。心が満たされない人の“リベンジ夜更かし

なぜ人は「分かっていても」寝ないのか?

自己制御(Self-Control)は有限な資源

心理的にも目にも身体にもよくないことは分かりつつ、寝つきが悪い時以外にも毎日の癖というか習慣としてみてしまうことがあるかもしれません。

ついつい私もメルカリで買い物していたりします笑

眠いのに寝ない…それって“心の反抗”かもしれません。

心理学では、私たちの意思決定や感情のコントロールを支える力を「自己制御」と呼びます。
この自己制御は筋肉のように疲労し、ストレスや過剰な判断を強いられると消耗してしまいます(Baumeister & Tierney, 2011)つまり、日中に「がんばりすぎた」人ほど、夜にはその反動として、自己制御が効かなくなってしまうのです。

やっと自分の自分だけの時間を満喫したい。育児から手が離れた。会社から離れた。生活から離れた。このベッドに入っているこの時間だけが自分だけに使える自分だけの時間ということで貴重な時間として脳が認識しているのかもしれません。

リベンジ・ベッドタイム・プロクラスティネーションの背景には、「自己制御の限界」があります。
人は、疲れているときやストレスが高いときには、脳の前頭前野の働きが鈍くなり、理性的な判断が難しくなります。
結果として、「寝なきゃいけない」と分かっていても、ついスマホやテレビに手が伸びてしまうのです。

スマホを置けない夜、あなたの心は何を伝えようとしてるのか

「リベンジ夜ふかし」とは?
(リベンジ・ベッドタイム・プロクラスティネーション)

・本来は睡眠の時間を「自分の自由時間」にあててしまう行動
・仕事や育児、人間関係などで日中「自分の時間がない」と感じている人に多い
・無意識に「心のバランス」を取ろうとしている

自分の時間を奪われたくない。

こんな人は注意かも?リベンジ夜ふかししやすい傾向

• 頑張り屋さん
• 家族のために自分を後回しにしている人
• 完璧主義、HSP・エンパス気質がある人

なぜ人は「分かっていても」寝ないのか?

自己制御(Self-Control)は有限な資源

心理学では、私たちの意思決定や感情のコントロールを支える力を「自己制御」と呼びます。
この自己制御は筋肉のように疲労し、ストレスや過剰な判断を強いられると消耗してしまいます(Baumeister & Tierney, 2011)。

つまり、日中に「がんばりすぎた」人ほど、夜にはその反動として、自己制御が効かなくなってしまうのです。

邪魔が入りにくい空間だと認識しているからです。

この夜更かし行動は、日中の「自己決定感(self-determination)」の欠如に対する“反抗”として現れます。
心理学者デシとライアンの自己決定理論によると、人間は「自分の行動を自分で選べている」という感覚を持てないと、強いストレスを感じます。

日中にそれが奪われると、夜にそのバランスを取り戻そうとする——それが「リベンジ」の正体です。

「自分時間」を奪い返す夜じゃなく、昼に小さなご褒美を

短期的報酬への欲求

ベッドの中でスマホを手放せないのは、単に習慣だからではありません。
それは「ドーパミン」を刺激する短期的報酬を無意識に求めているからです。
睡眠という長期的な利益よりも、今すぐ得られる快楽に脳が惹かれてしまうという、報酬系のバイアスが影響しています。

• 寝る前じゃなくても、自分を甘やかす時間を日中に作ってみる工夫
• 子どもやパートナーがいない15分で「お茶と音楽」でもOK
• 「夜に爆発」しないために、『自分を後回しにしない選択を』小さいお子さんがいる方や受験生がいるお母さん、長時間会社で労働している方はなかなか難しい課題でもあります。

「復讐」の意味と自己決定感の欠如

この行動の根底には、「一日中、他人や仕事に時間を奪われた」という無意識のフラストレーションがあります。
その仕返しとして、「せめて夜だけは自分の好きなことをしたい」と感じてしまう。

心理学では、人が幸福を感じる要因の一つとして「自己決定感(Self-determination)」が挙げられます(Deci & Ryan, 1985)。
日中にこの感覚が欠如していると、夜に“復讐”として過剰な自由を求めてしまうのです。

悪循環の先にあるもの

この夜更かしは、一時的な満足を得られるものの、慢性的な睡眠不足を引き起こします。
• 日中の集中力や判断力の低下
• 気分の落ち込みやストレスの増加
• 自己嫌悪や罪悪感による精神的ダメージ

• 夜更かしにより睡眠時間が短くなる
• 日中の疲労と集中力低下
• 生産性が下がることでストレスが増加
• 夜にまた“復讐”したくなる

このような悪循環に陥り、「寝なきゃいけないのに、また夜更かししてしまった」という自己否定が強まれば、さらにコントロール感が奪われることになります。

カウンセリング中やはりよく耳にするのは、疲れが抜けない。日中けだるい。ということがクライアント様からの声で多いです。

リベンジ・ベッドタイム・プロクラスティネーションから抜け出すには?

日中に「小さな自由時間」を持つ

ほんの数分でもいいので、「自分で選んだ」と感じられる行動を日中に取り入れると、コントロール感を回復できます。

短時間でもよいので、「自分で決めた行動」を意識的に取り入れることで、夜に自由を取り戻す必要性が薄れます。

例:
• お昼ごはんを自分で選ぶ
• 仕事の順番を変えてみる
• 自分だけの5分間を確保する(散歩、ストレッチなど)

★利害関係がない他人に話を聞いてもらう

誰にも話せないこと、悩み、辛さを第三者にしっかり時間をかけて聞いてもらう。というのはストレス解放にも大きく影響しますので

カウンセリングを使うのも有効な手です。

② 自分の感情と向き合う

「なぜ自分は寝たくないのか?」「何にフラストレーションを感じているのか?」
こうした問いを、日記やノートに書き出すことで、無意識の欲求が浮かび上がってきます。これを情動認知(emotional awareness)と呼び、自己理解の第一歩になります。

③ ナイトルーティンの確立
• 寝る1時間前にスマホを置く
• 照明を落とし、読書や瞑想をする
• 「私は今日がんばった」と自分に言う

これらの行動が「夜の自由時間=報酬」であるという刷り込みを、より健康的な形に変えていく手助けとなります。

まとめ:「眠ることは、自分を信じること」

夜ふかしをする自分を、ダメな人間だと責める必要はありません。
それは、日中にコントロールを奪われた人が、自分を守ろうとして生まれた自然な反応なのです。

しかし、本当に自分を大切にする方法とは何か?
それは、自分を責めず、眠ることによって明日へエネルギーを渡すこと。
眠ることは、あきらめではなく、自分の価値を信じる選択でもあるのです。

ついついスマホを触ってしまうのはあなたが怠け者だからじゃありません。
むしろ、「ちゃんと頑張っている人」ほど、リベンジ夜ふかしに陥りやすい。

心が求めているのは、「ほんの少しの自分時間」。
我慢するよりも、少しずつ自分にやさしくなる方法を一緒に探しませんか?

宜しければウエルカムカウンセリングへお越しくださいませ。

この問題に限らず、生活すべてが改善された方も多数おられます。

📝参考文献・出典リンク
• Baumeister, R. F., & Tierney, J. (2011). Willpower: Rediscovering the Greatest Human Strength
• Deci, E. L., & Ryan, R. M. (1985). Intrinsic Motivation and Self-Determination in Human Behavior
• Kroese, F. M., et al. (2014). “Bedtime procrastination: A self-regulation perspective.” Journal of Health Psychology

まことカウンセリングルーム
LINE@ID お得な情報配信中 予約可
@ywc6256h

まことカウンセリングルームQRコード

大阪阿倍野まことカウンセリングルーム

大阪阿倍野まことカウンセリングルーム

もっとあなたらしく生きるためにご自宅で気楽にカウンセリング

大阪市阿倍野区美章園2丁目21-11 朝日プラザ美章園101号1階

ホームページ
http://mikokoroseitai.com/

予約電話番号(予約優先)
06-6713-5855

メールでのご予約はこちら