無敵の人が増える危険性

無敵の人が増える危険性

無敵の人(むてきのひと)とは、社会的に失うものが何も無いために犯罪を起こすことに何の躊躇もない人を意味します。

無敵の人は、一度でも社会からはみ出された経験がある人が陥りやすく

その人の信念に基づいた絶対的正義感や強く歪んだ信念を持った人が、犯罪を犯す傾向にあります。

今回、安倍元総理を襲った凶悪犯も、歪んだ信念を持った人物でした。

このような人物が増える恐れがあると懸念しています。

当院には、学校での『いじめ』のカウンセリングも多く受けていますが

ここで、歪んだ認知や海馬や偏桃体の作り直しを行わなければ、いじめた相手に

いつまでも執着し、報復したい。と最初は考えている子供が多く見受けられます。

ガーシーのようにネットを使って報復する人もまた無敵の人の一員と言えるでしょう。

近年のいじめの増加は、無敵の人を増やすと予測できます。

いじめが無敵の人をつくる

初めて出会う、小さな社会の一つが学校です。

しかし、才能を持った人、優しい人、言い返せない人(一人っ子に非常に多い傾向)

喧嘩をした経験がない人、HSP,HSCの人、正義感がある子など、

いじめる人間はそれらの子をターゲットにしやすいとデータからも分かっています。

そういう謙虚な人間や才能を持った人を狙って、凡人はその社会から孤立させ追い出そうと画策します。

ねたみ、そねみ、ただたんに雰囲気が気に入らないなど理不尽な理由は様々です。

あからさまないじめは対策のしようがありますが、

無視、睨む、陰口を言う、嘘の噂を流してグループからはみ出させる

SNSに悪口を書き込む、グループLINEでいじめをするなど

先生の目の届かないところのいじめも増えています。

そういった、社会的安心感を得られず、はみ出されて学校にいけなくなり

不登校になったり、毎日我慢して通っていたりする子供はやがて

社会に牙をむき、無敵の人になっていく可能性はおおいにあるのです。

アンケートをとっていると、どちらかというと男の子の方が

『報復』や『復讐』を口にします。

女の子はどちらかというと、『逃げたい』が多い傾向です。

無敵の人を増やさないためにも学校の影響は大きい

まずは、学校の指導方法をはみだした人や浮いてしまう人をつくらないといった

教育が必要です。

特に、中1、高1はベテランの先生をあててしつこい程にチームワーク教育の徹底をするべきです。

統制が今後を決めますし、いじめに関しては先生の初動がすべてだといっても過言ではありません。

様子を見るでは遅いのです。

当院での具体例をあげますが

近所に天王寺高校がありますが、北野高校や西大和学園(女子)や清風南海はいじめの相談がよくありますが、

天王寺高校からはひとりもカウンセリングに近所にも関わらず来ていません。

近所なので保護者などによく話を聞くと、先生が高1の段階で

浮いてる子、浮きそうな子を出さないように、声掛けし、また生徒にも友達に興味を持って知るように

積極的によびかけて、チームワーク形成を徹底させるそうです。

アンケートも頻繁にあり、また学年主任からその種のメールが週一で長文で届きます。

とにかく、チームワークを創る。ことに命を懸けています。学業よりも優先です。

人間形成に大いに役立っています。

1年で、天高生をつくり、2年生でリーダーをつくる。という理念で明治時代から動いているという

ことでした。行事も多く過酷だそうですが、多くの著名人を輩出している伝統校でさすがだなと思いました。

素晴らしい高校です。

実際に、いじめに合っていて進学校を辞めたお子さんには天王寺高校をお勧めしており

心のケアにも一役かっています。

ただ、やはり高校に入学してもフラッシュバックと時折戦うことがありますので、

カウンセリングでケアしていく必要があります。

学校を変わったら終わり。ではありません。

そのぐらい、いじめというのは後遺症が大きいこころの傷になるのです。

社会的疎外感を与えないことが、無敵の人をつくらない要素

社会的疎外感を与えられた人は、ずっと社会に不満を抱えて生きています。

また、それが誰のせいかをずっと根に持ち報復や復讐の機会を狙っています。

特に信念が強い子は、ずっと抱えて手放さず成長していきます。

家庭にメスを入れることは難しくても

学校に対して教育を徹底させることは可能だと私は思います。

特に、私学は役所の権限がないため、訴え出てもいじめを役所が学校に対して指導したり

とめることができません。

また、弁護士をたてていじめの加害者を訴えるのは心の傷を負った子供には

到底ハードルが高く、もう加害者に会いたくない。ということが先行して

行動にでることすらできないのが現状です。

 

親には権限がなく法律的にも勝手に動くことができない為、裁判もできず泣き寝入りし、

また、それを見た子供が成長して今度は無敵の人になっていく危険性も大いにありうるのです。

 

社会人なって、加害者がもし有名になったらそこで週刊誌やネットなどに暴露する。と恨みをつらつらと

アンケートに書いている子供もいました。

 

学校の友達が無敵の人を救った例

高1の時にある女の子(A子)が、友達(B子)から

母親がよなよなどこかに出かけては、よく分からない宗教の本を持って帰ってくる。

母子家庭で、夜に母親がいないと寂しいし、最近おかしい言動が目立つから心配だと相談を受けたそうです。

ある夜、

A子は、友達B子と一緒に母親をつけていきました。

すると、とある美容室にB子の母親が入っていったのです。

 

母親は2階に上がっていったのを見て、続いて自分たちも二階にあがったら

そこは薄暗く占いの館のような作りで、ろうそくがたくさんあり、沢山の人形が並んでいたそうです。

奥で一人のおばさんがB子のお母さんになにやら話していました。

そのおばさんはB子のお母さんから『王先生』(オウセンセイ)と呼ばれていました。

信者らしい人はだれもいなくて、友達のお母さんだけがそこにはいました。

B子は「お母さん何してるの?」と声をかけるとすぐに泣き出してしまったため

A子は「おばさん、B子が心配しているから、帰ろう」と言ったそうです。

それに気が付いた王先生と呼ばれる人物が

「お母さんは、自分の幸せをここにもらいに来ているのよ。」と言いました。

A子はすかさず

「子供に心配させて、不安にさせて、こんなことまでさせて、

それのどこが幸せなのでしょう?」と言うと

王「わかりました。今日は帰りなさい。」と言ったそうです。

その後、B子の母親がB子を連れ立って、A子に謝りに来たのですが、

そこで、A子の父親が話を聞いて心配で激高!し、B親子の前で、A子を平手打ちにしました。

B子のお母さんは、Aちゃんは悪くありません、、と動揺して止めたそうです。

そういうこともあり、B子のお母さんは中国人が執り行っていた宗教は脱退したという

お話がありました。(だいぶ簡略して今回は書いています。)

ですので、学校の交友関係が友達を救うこともあるのです。

いじめがどれほどの悪か

明るくて元気な子供も、いじめを受けると、対人関係が常に恐怖になり、PTSDや不安症、

社会不安障害に陥る場合が多く

そうなると、友人をつくることがどんどん怖くなり、『嫌われたくない。』という思いから

積極的に声をかける行動をしなくなり、何かの会に参加することもできなくなり

結局、新しい環境では自分から孤立していく。という連鎖が起こることがあります。

評価基準が自分ではなく、常に『相手』になり、相手の評価(顔色)が

自分の評価として判断されていくのです。

また、学校にいる間つねに、サバイバルモードになり身体を緊張させ

自律神経が乱れ、ちょっとした周囲の声が爆音に聞こえたり、

笑い声が自分のことではなくても、恐怖に感じたりと、

どんどん教室に入るのが怖くなっていくのです。

 

カウンセリングでは、そうならないように認知行動療法などでケアしていきますが、

ほとんどのお子さんが、学校を変えても友達を作るのを怖がり

一人が楽だと、孤立しようという行動をとりがちです。

そうなると、負の連鎖でどんどんどんどん人生が暗く悲しく辛くなっていき

社会生活でも支障が出てきて

やがて、社会への不満を募らせ無敵の人になっていくのです。

いじめというと課題が大きいとか、なくならない。と半ば諦めがちですが、

学校の環境で大きく違うのですから、徹底して人間教育をやるべきだと

私は思いますね。

これ以上、無敵の人をつくらない一歩として、学校は非常に重要な12年間であると

私は確信しています。

 

社会性不安しょうは、得意分野としてカウンセリングをおこなっています。

ご自身の幸せを、自分軸で考えられるようにしていきましょう。

自分軸がしっかりしていれば、宗教に頼ることなく

自分を大切に信念をもって生きていくことが出来ます。

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